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言葉・音楽・好奇心

泣く映画、泣ける映画、泣きたいときにひとりで観る……テーマは「読む」です 

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「泣く」と言っても、いろいろな場合があります。お涙ちょうだいのストーリーは、あまりスキではありません。そっと忍び寄るように涙腺がゆるんでしまう、そんな映画がイイですね。単純な台本は途中で飽きます。

テーマは「読む」です

それでは2本の映画に、ご招待します。

 

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きみに読む物語」(ニック・カサヴェテス監督)。

ニコラス・スパークスの本格デビュー作が元になっています。その後も「メッセージ・イン・ア・ボトル」や「最後の初恋」「セイフ ヘイヴン」「親愛なるきみへ」など、続々と映画化されました。恋愛小説家という肩書がふさわしいですね。

映画では、ジーナ・ローランズの演技が光っています。監督のニック・カサヴェテスは実の息子です。イイですよね。自分の息子がメガホンを撮る映画に出演するなんて。

ここに出てくる「読む」は、主人公である老人が老女であるジーナ・ローランズに、ある物語を読み聞かせます。それが映像では、現代と過去を行き来する演出になっているのが特徴です。男性なら主人公のノアに、女性ならアリーに、自分を重ねてしまいます。

奇跡の物語です。ラスト近くになって、目頭が熱くなるのは不思議な感覚に入った証拠でしょう。観終わったあと、永遠を信じたくなる、そんな映画です。決して、悲劇ではありません。もう一度、書いておきます。奇跡です。

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愛を読むひと」(スティーブン・ダルドリー監督)。

寡作と言っていい監督です。「リトル・ダンサー」あたりが、ある世代では有名でしょうか。ただ、すべての作品が評価され、様々な映画で受賞しているのは流石です。この作品では、アカデミー賞ケイト・ウィンスレットが主演女優賞をとりました。

原作は、ベルンハルト・シュリンクの「朗読者」。研究書まで出版している法律関係の学者であり、デビューはミステリーです。この「朗読者」は、幼いころの自伝的であると言われていますが、少し都合がイイ話かもしれません。

法学者らしく、この映画でも法廷のシーンが出てきます。ただ、「きみに読む物語」とくらべると、かなり重い内容です。画面からは優しさが伝わってきません。そして、さらに後半は重さが増していきます。

時代の流れに巻き込まれた悲劇。そうとしか語れないストーリーです。泣けるのは、その、どうしようもない運命に対して、でしょうか。全編に貫かれた、やるせない感触はラストまで続きます。救いとは?そんな思いがこみ上げてくる映画です。

「読む」は、主人公の少年時代に出てきます。これが、青年時代や、ラスト近くの軽い伏線になっているのが、この物語の上手さです。

さあ、どうでしょう? 泣けましたか?

「読む」というよりは、両方とも、正しくは「読み聞かせ」です。母と子でも、愛する人どうしでも、ある種のつながりをもった間柄で「読み聞かせ」をすることは特別な感情をもたらせてくれます。


軽く目を閉じてみてください。そんな思い出がありますか?

もし、あるのならば、これからも大切にしてください。素晴らしいことです。それが、どちらの映画にも共通しています。たぶん、そんな思い出が共鳴して、心を揺さぶってくれるのでしょう。

決して、泣くのは恥ずかしいことではありません。これは美しい涙だと思います。
美しい涙は、日常生活に疲れた身体を癒してくれるはずです。

 

たまには、映画で泣いてみませんか?

 

 

Organizer:yosh.ash

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